《 水葵常夏さまへ 》
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 向日葵


まばゆく咲う大輪の
水無月の花は悲しいほどに華やかだった


焦がれ
ただただ焦がれて身を伸べ
丈は伸びて振り仰ぐほど
ざわざわと暑い風にゆれては
太陽の行方を求めていた


それは真夏の思い出の中に
常に眩しく輝き
世界を灼く太陽の真下
大地を覆い茂り
嬉々として陽に身をさらす
太陽の花


恋うことを自分に許し
かの花ほどにひたむきでありたいと願う
思い出の中のそれと同じほどに
空を見上げているこの花のように
たとえ焦がれ焦がされて
枯れ落ちても


私もまた一輪の花
ただひとつの太陽を追って咲く







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