寝 待 月




腕の中ひそやかに
寝息だけが響いている
月を見ようと言い出したのは
確かあなたの方だった


明かりはみんな消して
電話の線も抜いて
口にした言葉がひとつ残らず
二人だけの秘密になるように


開けたままの窓
夜空にはまだ月が欠けてる
腕の中にぬくもり
大切なものは全てここに


取り残されて少しさみしいから
あなたの寝息を子守唄に
私も同じ夢の中
二人きり月を待とう


今夜だけは時計を止めて







リンクバナー作成御礼として、
楡崎瞬さまへ謹んで押しつけさせていただきました。




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