艶 笑




君は争乱に安らいで
闇路に息吹き居り


波打つ緑、なぎ払い行く果て
声なく独り笑い


誘う手は儚く見えた
その衣はやさしくゆれた
誰が知るだろう、戦女神の
会心の笑みの美しさ
赤を白と踏みしめて


けたたましく逃げ惑う
人と獣と区別なく
行き行き振り返り泣き
行く果てに立つ独り笑うもの
麗しさ、語りてあまりある


夢よ、君は安らいで
闇路に息吹き居り
つかの間の平穏に
ようやく飽いたところだ








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