午 睡
影色濃い真夏の真昼 陽の下の花を見に行く 流れの見えぬ沼の隅 淡い色の花が大輪 ざわざわと咲き競う
風ひとつ無い真昼は真夏 水温く微睡む魚の影 ウシガエルの含み笑いして 一群ゆらぐ楽園の花 ざわりざわりと
穏やかに時が淀み まぶた重く時を殺す 真夏の真昼の真下に むらの無い陽射しを注ぎ込み 青ざめた空 花々は沈黙する