微睡み




夢を見ながら
それが夢であることをよく知っていて
あまりの幸福感に
まぶたが重くなるほどの涙を流す


架空の庭に千年の夏を抱え
音もなくぬるむ水のきらめき
朽ちることさえ許されず
流れ得ぬ時間を費やしてゆく








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