明け待ち




消さないで
消さないでお願い
これだけは


ごめんね眩しいね
でも消せないのどうしても
いつまで起きてるのかって?
すっかりと明るくなるまで
そう
外にある暗闇が薄れ消えてしまうまで


夜更かしは目的じゃなくて
つけたままの明かりが眩しくて
眠るのがひどく難しくなってでも
暗い部屋はだめ
だめなの叫びたくなるから


ねえわからない?
その暗がりに
あの闇に
そこに誰かがいるのではないの?
揺れる影のその向こう
何かがじっとひそんでいるの


だからねえしっかりと
お願い手を繋いでね
明かりはぜったい消さないで
どうかどこにもいかないで
私を置いてひとりにしないで
ゆれる影のその向こうには


外はまだとても暗いから
目を閉じるのもほんとはイヤで
ねえお願い消さないでね
手も離さないでどうかずっと
この灯火の下いつまでも
いつまでも一緒にいて
夜が明けるのを待っていて







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