雷 鳴




青白く
教室中が影を無くした
ばりばりと
空気を食む音が
鍵盤を叩く音に勝った


窓の外は雨しきりに雷
楽譜を離れた眼差しも
震える睫の下に潤んだ


ああ、雷はキライかな
僕がいてもコワイかな
止まってしまったその指に
触れてみたいな、なんて
思ってしまったんだよね


昨日まではただの級友
今朝から期間限定で相棒
そしてたった今
雷は
君の横顔を焼き付けた







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