夜もすがら
風は凪ぎ、音も無し 淡々と雪は降り積みて 重なり冷える夜 白き
空をふさぐ雲の厚みに 夜明けの気配はこそりとも 一人閉ざされ居る私は 深々と落つる沈黙の虜
己が吐息の騒々し さらにささやかなるこの鼓動 衣擦れひとつに耳驚かし 訪う気配はこそりとも
眠りも拒む静寂に 独りしんと閉ざされる 淡々と雪は降り積もる