芽吹く



天高く笑う雲雀
風すりぬけて速い燕
畦に沿いのびる菜の花の光
傍らで踊る影

梢に幼い緑はこぼれ
陽射しの求愛に戸惑いゆれる
透き通る若緑
踊る木洩れ日も淡い

足どり軽く駆け出し
微笑む君が愛しい
遠くない未来
ふり向くことなど忘れるだろう
どこまでも遠くへ行ってしまう
君が愛しい

あふれんばかりの力を
たやすくつぶれる脆さの内に
ほころばせ
笑っていてほしい
生まれたての輝きで

梢は新しい緑を抱き
陽射しは色を重ねてゆく
輝きはらむ若緑
踊る木洩れ日も眩しい




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