《鳥追いの夢》 黄金野
胸濡らす葉ずれのまたたき 羽音が渡るたび あざやかな落日は彼方に残されたまま 足音はかき消され 影はのみこまれる
風騒ぐ無限の野原 丈高い無音の海 鳥たちは葉先をかすめるや 視界の端に失われる
この夕暮れ 夜へ移りゆく瞬間を止めて 吹く波に身をさらして立てば のみこまれ かき消される かけらも残さぬ黄金の野に