《鳥追いの夢》
金の夢 銀の夢




雪の夜
風の宵
星は消え失せてどこにも見えない
月の行方を問い続け
無音の海の彼方へ渡る夢の鳥


金の夢見る鳥
銀の夢追う獣
白い風と風の縁で背中あわせにまどろむ
美しい夜を一緒に
独りきりの夢に費やしていた


風の夜
雪の宵
あるはずの星をさがしあてることはかなわず
月の行方を気にしながら
不穏の海の底へと身をひるがえした幻の獣







/BACK/